girikenのブログ

40歳の未婚おじさんが描く恋愛小説

2022年12月のブログ記事

  • 40歳独身貴族のアバンチュール24(1229)

    高尾山へ行く当日。 健二はあやの住むマンションまで迎えに行った。 場所は港区にあるエントランスが小綺麗なマンションだった。 あぁ、いわゆる港区女子ってやつか。 健二はそう思いながら彼女の事を待った。 建物の前で待って程なくして、あやは降りてきた。 その格好はスニーカーにウィンドブレーカー、動きやす... 続きをみる

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  • 40歳独身貴族のアバンチュール23(1228)

    ドキドキと緊張していたのも束の間。 ようやく普段通りの落ち着きを取り戻した。 それにしても、いつの間にこんなに女性らしい柔らかさを手に入れたんだろう。 こんな事も考える余裕が出て来た。 あやが行きたいと行っていたお店を順番に回る。 「お似合いですよ」 どのお店に行っても店員は試着したあやに対して言... 続きをみる

  • 40歳独身貴族のアバンチュール22(1223)

    流石は表参道。 通りゆく人々は皆洒落ており、美人な人も多い。 しかしそんな中でもあやは全然見劣りしていない。 むしろ、すれ違う人々の中には振り返る人もいるくらい一段とオーラが出ている。 一緒にいる男はなんなんだろう? そんな感じで健二も見られているような感覚に陥るくらい、あやのそれは凄かった。 急... 続きをみる

  • 40歳独身貴族のアバンチュール21(1222)

    実家から自分の家に戻った後に、ふとあやの事を考えている自分がいた。 懐かしい無邪気さは残しつつ、素敵な大人の女になっていたあや。 ただ、やはり健二の中ではあやは妹みたいな存在だった。 「元気そうで良かったな」 そう思うだけで、それ以上は特には何も考えようとしなかった。 そんな中、あやからLINEが... 続きをみる

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  • 40歳独身貴族のアバンチュール20(1221)

    「照れなくてもいいじゃん」 あやは笑いながら言ってきたが、さっきまでの感じと若干違う。 さっきまではただ明るく喋っているだけだが、今回の「照れなくてもいいじゃん」はなにか寂しげに言っているような感じだった。 あぁ、思い通りにいかなくて拗ねてるんだな 健二はそう思ったが、 「はいはい、行くぞ行くぞ」... 続きをみる

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  • 40歳独身貴族のアバンチュール19(1216)

    健二が良く面倒を見ていたのは17歳の時。高校2年生だ。 その時、彼女は9歳の小学3年生。 彼女は健二と手を繋いで歩くのが好きだった。 いつも遊ぶ時は 「けんじにぃ!!」 と言って手を上げてきた。 当然身長差があるので、健二は自身の腕を下まで下げてやっと彼女の手に届くかどうかといった感じだった。 そ... 続きをみる

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  • 40歳独身貴族のアバンチュール18(1215)

    今回たまたま彼女も実家に帰っていた。 親同士の井戸端会議で健二もたまたま帰ってくる事を知り、うちに遊びに来たらしい。 聞くところによると、あやは丸の内にある会社の社長秘書をしているらしい。 常に社長と一緒に行動をしていて、会社の接待なども同行しており東京の出来る女のオーラが出ているように感じた。 ... 続きをみる

  • 40歳独身貴族のアバンチュール17(1214)

    あやは健二が高校生の時に隣に引っ越してきた子であった。 あやの親が共働きの事もあり、健二が高校生の時に面倒を見て遊んであげていた子で8歳下の子である。 「けんじにい、けんじにい!」と言ってよく後ろを付いてきた。 健二の実家は住宅街にあるのだが、自転車で10分も行けば緑が多い田舎で田んぼがあったり川... 続きをみる

  • 40歳独身貴族のアバンチュール16(1209)

    隣ビルのトイレの個室に籠ってどれくらいたったのだろうか。 気付いたら寝落ちをしていた健二。 目を覚ましたら時計は3時をさしていた。 周囲を警戒しながら建物の裏手から外の様子を伺ってみる。 流石に先程から4時間経過しているので周囲にそれらしい人の気配は感じられない。 そそくさとビルの外に抜け出て、す... 続きをみる

  • 40歳独身貴族のアバンチュール15(1208)

    隣の非常階段に飛び移って程なくして、元いたビルから声が聞こえる。 「おい、さっきのやつがいないぞ!」 「どこいきやがった」 「周りを探せ!」 さっきの店内にはバーテンダーの男1人と女性が1人だけだったが、今聞こえる声は男性3人はいる事が間違いなさそうである。 しかも声の質的に怒鳴り慣れているのか、... 続きをみる

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  • 40歳独身貴族のアバンチュール14(1207)

    酔っていてなかなか頭が回らない状態であったが、健二は必死に頭を高速回転させた。 まず、なつきという女性の存在だ。 彼女はなんだったのであろうか? よくよく考え直してみると、本来連絡先を教えることに対してそんなに抵抗というものはないはずなのに、なつきは頑なに「後で」と言ってその場で教えてくれなかった... 続きをみる

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  • 40歳独身貴族のアバンチュール13

    さて、これはどういった事なのだろうか。 状況が掴めずにいた。 「あのぉ、会計の金額表記間違ってるみたいなんですが」 健二はバーテンダーに聞いてみたが、 「いえ、そちらでお間違い御座いません」 との返答。 え? ええ? 全く状況が理解出来ない。 「いやいや、だって僕がここのお店でいただいたのって2人... 続きをみる

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  • 40歳独身貴族のアバンチュール12

    飲み始めて小一時間が経過しただろうか。 なつきが 「ちょっとお花摘みに行ってくる」 と言ってトイレに立った。 トイレは各テナントの共有の物が通路にあり、そこへ向かうなつき。 「いってらっしゃい」 と言ってトイレへ見送る健二だったが、そろそろお持ち帰りへ持ってく算段を 立てていた。 「戻ってきたらさ... 続きをみる

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